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2025/04/08 (Tue)
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2004/02/19 (Thu)
朝になっても、まだ雪はちらついていた。どうりで寒いわけだ。本当のことをいうと、テントからも、寝袋からも出たくなかった。でもそうは言ってられないのが、現実である。今日も風が強い。寒いといっても、走り出すまでで、走り出すと逆に暑い。でも、下り坂になると、汗をかいているので一気に冷えてしまう。それが一番辛かった。そうやって、尾鷲市、紀伊長島町とぬけて行き、伊勢まで松阪を通るか、南勢を通るかを迷った結果、南勢経由の道にすることとなった。しかし、この道はひどかった。道は狭いは、トラックも頻繁に通るは、上り坂が続いているはで大変だった。でも、そういった狭い道が行けるのが、自転車の利点であって醍醐味だと思う。その分、いろんな景色が見られるのだから、それはそれでいいと思う。

雪はいつの間にか、晴れていて、天気もよくなってきた。やっとの思いで長い坂を登りきってだいぶ距離も進んだだろうと思っていたけど、地図で見るとほんのちょっとしか進んでおらず、南勢まであと紀勢町・南島町・と横断していかなくてはならなかった。う~まだ相当ある。本当につけるのだろうか。もうすでに3時を回っていた。小腹が減っても、この道にはお店なんてものが一つも無い。南勢町までガス欠にならないことを祈った。

日も暮れた頃、ようやく南勢町に入る。そう思って、ちょっと気を抜いたことで、ついに来てしまった。ビンゴ・フューエルだ。こうなると完全に力が入らない。完璧な燃料切れ。それでも、何とか気力でがんばった。途中、中学生の集団に出くわし、競争されていたけど、もうそんなものに関っていられなかった。それどころではない。飯~!めし~!ただそれだけだった。でも、そうは言ってもガキどもには負けなかった。ちょっとした優越感。そうして、南勢町の(だぶん)中心街に着いて、その付近の公園にテントを設営。隣は、交番だったから安心して眠れるだろうというのもある。そうして、やっと飯の時間が来た。近くの大衆食堂。海の近くで新鮮な魚介類のメニューが多い。うちらは、そのうちの一つの定食を頼んだ。うまい!もう、完全に生き返る思いだった。空腹の腹に食べ物が入っていく感触。そして、どんどんと満たされていくおなかを感じて、とても満足だった。

その夜、風がめちゃくちゃ激しく吹き荒れていた。テントの中にいた我々は、テントと共にあっちへ行ったり、こっちへ行ったりと、てんやわんやだった。このとき、このテントのすごさを知った。風でテントがいくら揺れようとも、いっさい風が入ることは無かった。そんな中、この日も終わる。・・・明日は、ようやく伊勢だ。そして家まで着こう。

走行距離:117.83km 走行時間:7時間13分

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